Kernel Consulting https://kernel-c.com フランチャイズ本部構築・立て直しを専門とするコンサルタント。フランチャイズ企業を35社以上コンサルティングしてきた経験から、FC本部構築、FC契約書作成、マニュアル作成などをハンズオンでご支援します。 Wed, 24 Feb 2021 06:33:05 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.4.4 https://kernel-c.com/wp-content/uploads/2018/03/cropped-favicon-32x32.png Kernel Consulting https://kernel-c.com 32 32 フランチャイズ(チェーン)ビジネスでも活用されるM&A戦略 https://kernel-c.com/fc-ma/ https://kernel-c.com/fc-ma/#respond Sat, 30 Jan 2021 11:05:55 +0000 https://kernel-c.com/?p=2923 コロナの影響もあり、フランチャイズチェーンが抱える課題が顕著になっています。
「コロナの影響を受けて新たな業態の開発が急務である」
「頻繁に変わる顧客ニーズに適応するために新業態の開発は必要だが思うように進んでいない」
「労働人口の減少から働き手の不足が発生している」
「低価格化競争と原価の高騰によるコスト増加の負担が大きい」
「オーナーの高齢化に伴い本部および加盟店の事業継続に不安が出てきている」

中小企業を襲う大廃業時代 ~社長の高齢化と後継者不在の問題~

日本国内における中小企業の状況に目を向けると、社長の高齢化と後継者不在が主な原因となり、休廃業や解散は年々増加しています。コロナの影響もあり、このままでは廃業する企業は増える一方です。
東京商工リサーチの「全国社長の年齢調査(2019年12月31日時点)」によると、全国社長の平均年齢は、62.16歳となり調査開始の2009年以降で最高年齢を更新、社長の年齢分布は、70代以上が構成比30.37%で初めて最多レンジとなりました。さらに、社長の年齢別の企業業績は、「増収」は30代以下で58.6%と最も大きく、年齢と反比例して減少していき、70代以上では42.5%にとどまっています。

社長の高齢化問題を「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義される「健康寿命」という点から考えてみたいと思います。
健康寿命は徐々に伸びてはきているものの、男性は約70歳、女性は約73歳となっています。前述の通り、日本の社長の最多レンジが70代以上ということですから、これは、多くの経営者にとって、事業承継が差し迫った問題であることを意味しており、後継者問題待ったなしの状況といえます。

事業承継先として親族内承継は減少、半分以上の会社が外部に引き継がれており、親族外承継という選択肢は当たり前になってきています。経営者が元気なうちに、親族や社員に限らず、後継者に実権を渡すべき時代がきているのです。

事業承継の問題がある一方、新しい事業に取り組む企業も多くあります。しかし、人材・技術・ノウハウなどの不足から簡単には進んではいないと思われます。また、多様な働き方が広まるなかで個人の起業も進んでいますが成功は容易ではありません。

このような背景のもと、M&Aによる「親族外への承継(引き継ぐ企業)」と「新規事業・起業への取り組み(引き継がれる企業)」のマッチングが増えています。

成長しつづけるフランチャイズ業界 ~しかし加盟店オーナーの高齢化・事業承継問題も~

フランチャイズ業界における現在の売上規模は26兆円を超えており、40年以上にわたり成長を続けている希少な業界です。これは、フランチャイズのビジネスモデルが優れている証拠でもあります。
フランチャイズビジネスでは、個人の起業だけでなく、法人加盟による新規事業の展開で多数の実績・成果が出ています。フランチャイズビジネスは地域社会・経済・消費者を支える重要な役割を果たしています。

フランチャイズ統計情報2019年度

しかし、日本にフランチャイズがやってきて約50年、フランチャイズ業界においても、加盟店オーナーの高齢化・事業承継が問題になっています。経営不振、高齢化等で加盟店の減少が見込まれる中、同一のフランチャイズチェーン内、あるいはフランチャイズチェーンを超えた加盟店の譲渡・集約を行うことは必要不可欠です。

既にフランチャイズ先進国では、フランチャイズ本部やフランチャイズ加盟者のM&Aは事業承継の一部として活発に行われています。フランチャイズ×M&Aを推進することは、フランチャイズ業界にとって、企業や個人にとって、そして我が国が抱える課題を解決するためにも重要な取り組みです。
日本のフランチャイズ本部も取り組み始めています。
例えば、ファミリーマートでは、「加盟オーナーの相続人については、契約の残存期間に限り、その地位を承継することができる」としており、法定開示書面に明文化しています。これは、フランチャイズ業界全体を見渡しても非常にまれなケースです。

⑤加盟者(法人の場合はその代表者)または補助者兼連帯保証人、補助者のいずれかが死亡したとき。
⑥加盟者が法人の場合その代表者が交替したとき。
※⑤、⑥の場合
フランチャイズ契約は、加盟者(法人の場合はその代表者)・補助者兼連帯保証人・補助者の意欲・適性に対する信頼を基礎とするものですので、加盟者の「加盟者としての契約上の地位」、補助者兼連帯保証人、補助者の「補助者としての地位」 は承継されません。ただし、上記の相続人は、ファミリーマート本部が認める場合 、契約の残存期間に限り、その地位を承継することができます。

※ファミリーマート情報開示書面 P29 (8)契約の当然終了より抜粋

また、ワークマンでは、2016年3月期から、フランチャイズ加盟店店長の後継者育成に乗り出しています。約半数の経営者が子供や希望する従業員への「事業継承」をしているとのことです。

フランチャイズビジネスにおいて様々な場面で活用されるM&A

フランチャイズ(チェーン)業界におけるM&Aは、事業承継の解決だけではなく、本部の成長戦略の実現に向けた取り組みとしても活用されています。

新業態の売却・買収

  • 自社の規模感では思うほど伸びなかった新業態を大手チェーンが中堅チェーンに売却(中堅チェーンにとっては十分な事業規模)。
  • 小規模チェーンが立ち上げた新業態で成長性は見込めるが、自社だけでは更なる発展が難しいと判断し大手チェーンの傘下に入ることで全国展開を目指す。
  • 直営店は自社でやるが、フランチャイズ展開の権利のみを、展開実績のある同業or他業界大手チェーンに売却することで資本を持たず収益率を向上する。

財務バランス確保のための直営店・エリア権利売却

  • 不採算事業の売却により多額の利益の獲得、事業構造の根本的な改革を実現できる。
  • 自社にとっては不要事業であっても、他社にとっては必要な事業であるケースもある。
  • 売却利益に加えて、不採算事業に投入していた経営資源が余裕資産として残り、それらを主力事業に集中させる事で、全社的な収益構造の改善を図ることができる。

既存(直営)店引継ぎ型のフランチャイズ展開

  • すでに営業・実績のある直営店をそのまま引き継いで独立・開業が出来るフランチャイズ制度の構築。
  • 加盟者は、物件探し・設備準備の時間が省略できるうえ、安定キャッシュフローが見込みやすい。開業後のトラブルも起きづらい。

本部・加盟店オーナーの事業承継

  • 本部や加盟店オーナーの高齢化、健康状態の不安に伴い、万が一に備えた事業承継の準備。後継者不在を原因とした廃業を回避するための親族外承継(M&A)の準備。
  • オーナーの急死に伴う、事業継続の為の専門家による支援と事業引継ぎ(売却)先のリサーチ。

エリア展開戦略(拡大・縮小)

  • 苦手なエリアへ拡大展開するため、そのエリアを得意とする中堅・小規模チェーンを買収して速やかな展開を図る。
  • ドミナントエリアから離れた直営店を、同エリアで他業態のチェーン運営で実績のある他社に売却することで経営効率を上げる。

フランチャイズ(チェーン)ビジネスにおけるM&Aの具体的活用事例

事例1|ファストフードチェーン:顧客層拡大・バリューチェーン強化

A社はリーズナブルな価格帯でのファストフードを提供。既存事業とは異なる客層獲得のため、ファミレス、ハンバーグ、丼もの等チェーンのM&Aを実施しました。さらに、A社の強みである商品の調達・流通・販売のマーチャンダイジング機能をより強化するため、スーパーマーケットも買収。今後も外食産業だけに留まらず、小売業界なども視野に入れ、調達・流通・販売の一体化していくことを狙いとしています。

事例2|ファストフードチェーン:業態拡大・提携先の従業員を守る

B社は既存事業以外の業態の拡大を目指し、うどんチェーンを完全子会社化。その後、人気ラーメン店を複数運営するU社との資本提携を実施。B社の掲げる業種、業界を超えた価値提供を目指すビジョンと、U社を成長させて従業員を守るという方向性が一致したうえでの経営判断。ガバナンスの強化やグローバル展開を見据えたM&Aであるという点に注目が集まりました。

事例3|フランチャイズチェーン:既存店引継ぎ型のフランチャイズ加盟

フランチャイズ加盟による開業にあたり、直営店など、すでに営業している店舗をそのまま引き継いで独立・開業が出来る制度を導入。加盟者からすると物件探し・設備準備の時間が省ける上、過去の実績から一定の収益が予想され、安定した売上が見込めます。本部としては加盟店募集もしやすく、開業後のトラブルも発生しづらいという利点があります。

事例4:ファストフードチェーン:両社のノウハウを組合わせた新展開

D社は、和食居酒屋を運営しているW社と資本業務提携を締結。W社は居酒屋が主軸となっており、国内だけで約110店舗、海外にも複数店舗を展開しており、和食業態での店舗の運営ノウハウを有しています。D社は自社のフランチャイズ店舗の運営ノウハウとW社のノウハウを組合わせ、和食のフランチャイズの店舗を増やしていく計画としています。

事例5:テイクアウトフランチャイズ本部:展開地域拡大・異業態拡大

E社は、複数業態を展開するY社を子会社化。E社は関東の約170店舗に比べ、関西では17店舗と店舗数を拡大できていない状況でした。一方、Y社は関西での店舗展開に強みを持ち複数業態を展開。E社は西日本でフランチャイズ展開を行う際に、Y社を西日本エリアの本社機能として据え管理体制を確立。異業態に関しても、E社のフランチャイズ店舗の運営ノウハウを活かした店舗拡大を標榜しています。

事例6|飲食フランチャイズ本部:本部オーナーの事業承継

F社では、社長の健康上の問題が発生。大病を機に将来に対する不安があり、万が一のことを想定して、借入だけは清算しておきたいとの意向になりました。F社の売却対象事業は小型店が中心で、低投資型の出店でフランチャイズ展開も可能。今後数年で数十店舗の出店を計画する中堅企業Z社が、計画の実現に効果的であるとの判断からM&Aが成立しました。


以上のように、フランチャイズ業界においても、事業承継問題の解決にとどまらず、成長戦略の実現に向けてM&Aという手法を使う動きが当たり前になっています。今やM&Aはフランチャイズチェーンにとって有効な経営手段の一つとなっています。

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フランチャイズ本部の始め方 ~フランチャイズの基礎知識から契約書作成、加盟募集のトレンドまで~ https://kernel-c.com/fc-start/ https://kernel-c.com/fc-start/#respond Thu, 28 Jan 2021 11:33:20 +0000 https://kernel-c.com/?p=2915 これまで、フランチャイズビジネスや本部構築のポイントなどについて解説してきました。
いくつかのフランチャイズコラムがたまってきましたので、ここでまとめてみました。
この内容をまとめてお読みいただける「フランチャイズ本部スタートブック」は、以下からダウンロード可能です。

フランチャイズビジネスとは何か?まずは知らなきゃいけないフランチャイズのポイント

『フランチャイズ』とは何でしょうか?フランチャイズとは?と問われて、答えることはできますか?フランチャイズ本部を目指す、あるいは、すでにフランチャイズ本部として運営しているのであれば答えられないといけません。

  1.  フランチャイズとは?
  2.  フランチャイズビジネスに関わる法律
  3.  フランチャイズのビジネスモデル

なんでもフランチャイズになるのか?フランチャイズ展開するための3条件

フランチャイズ本部として、自社のビジネスを展開するためには一定の条件が必要となります。フランチャイズ特有のビジネスモデルという観点から解説しています。

  1. フランチャイズ特有のビジネスモデル
  2. 条件1:自社のビジネスモデルが成功しているか
  3. 条件2:本部としての準備が整っているか
  4. 条件3:一定規模のあるビジネスか、将来性はどうか

フランチャイズ本部に必要な7つの組織

私がフランチャイズ本部構築の相談を受ける際、「フランチャイズ本部として、どのような組織を作っていけばよいのかわからない」という質問をいただくことが多々あります。
フランチャイズ本部に必要な組織=機能という点から解説しています。

  1. 【機能1】商品/サービス開発・マーケティング機能
  2. 【機能2】業態開発・イノベーション機能
  3. 【機能3】教育研修機能
  4. 【機能4】店舗運営サポート・スーパーバイジンング(SV)機能
  5. 【機能5】店舗開発・加盟店開発機能
  6. 【機能6】物流機能
  7. 【機能7】情報システム機能
  8. 本部機能構築の優先順位とアウトソーシング
  9. フランチャイズ本部のアウトソーシング事情

自由なやり方を認めるフランチャイズとは?

社会構造や政治・経済、市場環境の変化に伴い、様々なタイプのフランチャイズビジネスが展開されています。
日経MJやがっちりマンデーなどで「ステルスFC(フランチャイズ)」なるビジネスモデルが紹介されました。ステルスFCとはいったい何でしょう?

  1. 最近話題のステルスFCとは?
  2. 実は複数あるフランチャイズの展開パターン

フランチャイズ本部構築の5ステップ

フランチャイズ本部を立ち上げるには一定条件を満たしていることと、一定の手順を踏む必要があります。フランチャイズ本部を構築する手順について解説しました。

  1. フランチャイズ展開の条件
  2. フランチャイズ本部を構築する手順
  3. フランチャイズ本部構築の準備項目、アウトプット例
  4. フランチャイズ本部は小手先では作れない

これがないとフランチャイズ契約書が作れない!!

設計図がなければ家が建てられないのと同様、フランチャイズ本部構築(フランチャイズ契約書の作成)にあたって設計図の作成=コンセプトワークは必要不可欠なプロセスです。

  1. コンセプトワークとは?
  2. コンセプトワーク【業態編】
  3. コンセプトワーク【FC本部編】

注意!!トラブルになりやすい加盟店の収支モデル

収支モデル(初期投資モデル、損益モデル)は、フランチャイズ加盟する際にどれくらいの初期投資が必要なのか、そしてその投資をした結果どれくらい儲かるのかをシミュレーションしたものです。
加盟金やロイヤルティの設定、フランチャイズ本部の事業計画の策定、加盟希望者への説明の根拠など、フランチャイズ本部を立ち上げる際の基礎となる重要なものです。

  1. フランチャイズ・ビジネスにおける収支モデルのシミュレーション
  2. フランチャイズ加盟における初期投資額(開業資金)設定のポイント
  3. 初期投資モデル作成のポイント
  4. フランチャイズ・ビジネスにおける損益モデル
  5. フランチャイズ契約とも関連する初期投資モデル・損益モデルと投資回収との関係

意外と儲からない?FC本部の事業計画

よく「フランチャイズ本部は、加盟者から搾取している」などと言われることがありますが、本当にフランチャイズ本部は簡単に儲かるのでしょうか?
フランチャイズ本部の事業計画について解説しています。

  1. フランチャイズ事業としてのビジネスプランを立てよう
  2. フランチャイズ本部の収益源とその事業計画
  3. フランチャイズ本部は儲かるのか?
  4. フランチャイズ本部の立ち上げにかかるコストは?
  5. 本部組織体制の検討

そのままでは大事な看板がパクられます

フランチャイズ加盟による事業展開のメリットの一つとして挙げられるのは、そのチェーンの看板(ブランド)が使えるということです。その知名度や信用性を利用でき、その結果として集客が期待できるのです。
しかし、この看板(ブランド)について、FC本部が商標登録をしていなかったばかりにトラブルが発生しているケースがあります。

  1. FC本部が商標登録を怠っていると
  2. 商標登録の必要性
  3. 商標登録をするには ~FC本部は「35類」を忘れずに~

フランチャイズマニュアルはフランチャイズ本部の商品です

「どんな時でも」「誰が行っても」「どの店舗でも」商品・サービスの品質レベルが一緒になるように、顧客へ価値を提供する一連の流れが常に同じである必要があります。この「同じである状態」を保つためにマニュアルは必要です。
では、フランチャイズチェーンにとって、マニュアルはどのような存在になるでしょうか?

  1. マニュアルが果たす役割とは?
  2. フランチャイズマニュアルの種類
  3. マニュアル作成の手順とは?

研修プログラムの検討 -実際のカリキュラムを紹介-

フランチャイズに加盟する大きな目的は、ノウハウ(マニュアルと研修)を提供してもらい、一から事業を始めるよりもリスク少なく事業を開始することにあります。そのため、フランチャイズにおける研修(特に開業前研修)は、本部と加盟者の双方にとって重要なものです。フランチャイズ加盟者向けの研修カリキュラムの作成方法について解説しました。

  1. 開業前研修の意義
  2. カリキュラムの作成
  3. 研修の実施方法について

◯◯がなくて破綻したチェーンもある!?

アーリーステージのフランチャイズ本部で問題になりやすいのが、SVの育成まで手が回っていない状況にあるということです。そのため、急速に店舗数が増えている・増える計画がある状況にも関わらず、加盟者に対して十分な指導・支援ができない可能性があるということです。

  1. フランチャイズビジネスにおけるSVの役割とは?
  2. SVに必要な能力 ~違和感を持つことができるか?~
  3. SVに必要な6つの能力
  4. SVの計画的な育成は必須。本部の責任です。

フランチャイズ契約書の作り方、掲載内容はこれだ

他社のフランチャイズ契約書やネット上にアップされているフォーマットを少し変えただけで対応している本部が見受けられます。しかし、フランチャイズ契約書に書かれていることが、自社の実態にあっていないとフランチャイズ契約書としての拘束力が弱まりますし、加盟者とのトラブルの原因になるので注意が必要です。また、本部の利益ばかりを考えてはならず、一方で、本部を守る手段が網羅されている必要もあります。

  1. フランチャイズ契約書の作成
  2. 法定開示書面(情報開示書面)
  3. フランチャイズ契約に関連するその他の書類の準備

実はフランチャイズ契約書以外に必要な書類があります

フランチャイズ本部を構築する際に検討すべき、「加盟店募集~契約~開業までのフローの設計」について解説しました。このフローを設計すると、フランチャイズ契約書以外の書類も準備してく必要があることがわかってきます。

  1. フランチャイズ加盟(加盟募集~開店)の全体像
  2. フランチャイズ加盟募集~加盟申し込み
  3. 店舗物件探索~加盟契約
  4. 店舗設計・工事~各種手続き~研修~開店

フランチャイズ加盟店はどうやって集める?

これからのフランチャイズ加盟店の募集はどうあるべきでしょうか。
一般的な営業スタイルの変化を確認し、未来に向けてどのようにしていけば良いのか?今、何をしておくべきなのか?をまとめました。

  1. これまでのフランチャイズ加盟店開発の進め方
  2. 営業スタイルの変化
  3. マーケティングオートメーション(MA)ツールの普及
  4. ウィズ・コロナでフランチャイズ加盟店の開発はどう変わるべきか

ここで解説した内容をまとめてお読みいただける「フランチャイズ本部スタートブック」は、以下からダウンロード可能です。

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フランチャイズ本部は簡単に儲かるのか?フランチャイズ本部の事業計画づくり https://kernel-c.com/fc-plan/ https://kernel-c.com/fc-plan/#respond Thu, 28 Jan 2021 07:54:40 +0000 https://kernel-c.com/?p=2902 よく「フランチャイズ本部は、加盟者から搾取している」などと言われることがありますが、本当にフランチャイズ本部は簡単に儲かるのでしょうか?
前回のコラムでは「フランチャイズオーナーはどれくらい儲かるのか?」という点について解説しましたが、今回は、フランチャイズ本部の事業計画について解説します。

フランチャイズ事業としてのビジネスプランを立てよう

ビジネスプランニングとは、企業を取り巻く環境の変化に対応し勝ち続けるために、顧客満足を追求し、社会経済的価値を創造し、その結果として企業を持続的に成長させるための一連の活動のことです。

フランチャイズ本部を立ち上げるということは、「フランチャイズ事業」という新しい事業を始めるということです。事業計画(書)を立てる(書く)必要があるのか、どの程度のレベルで立てるのか(書くのか)は、その会社の状況(上場しているかどうかなど)によって異なりますが、最低限の事業計画は立てておくべきでしょう。

  • フランチャイズチェーン全体としての売上高はどのくらいを目指すのか
  • フランチャイズ本部としての収益はどれくらいを目指すのか
  • 直営店とフランチャイズ店の比率はどれくらいにするのか
  • 何人のフランチャイズオーナーで、何店舗まで多店化するのか
  • 出店対象エリアはどこか(優先順位、ドミナント)

これらの目標の設定方法によって、フランチャイズ事業としての具体的なビジネスシナリオは変わってきます。

フランチャイズ本部の収益源とその事業計画

事業計画のフォーマットは自分たちの使いやすいもので構いません(以下、参考フォーマット例)。まずは、具体的な数値を設定してみましょう。

計画期間としては、業態によって異なりますが5~10年程度(大概は5年で考えています)で考えるとよいでしょう。

まずは、目標とするオーナー数と開業店舗数の設定からです。初年度は、フランチャイズ本部としての経験も浅く体制も不十分なことから、簡単に加盟者を増やすことはできないでしょう。数年経過すると体制もでき始め、また、一人のオーナーが複数店舗を出店できるようになると出店の効率も上がってきて店舗数を大きく増加できる可能性が出てきます。当然、加盟者にしっかりと利益が出ていることが大前提です。

フランチャイズ本部の収益源としては、フランチャイズ加盟時に受け取るものとして、加盟金、保証金(預り金ですがキャッシュになります)、開業前研修費、店舗設計・工事費のマージンなどがあります。

フランチャイズ加盟店が開業した後に定期的に受け取るものとして、ロイヤルティ、ITシステム利用料、商品マージンなどがあります。
ロイヤルティなどの継続的な収益源の計画数値を設定する際は、1年目の加盟者から受け取れる金額は半額で設定します。それは、その加盟者が1年のうちのどの月に加盟したかによって、その年に受け取れるロイヤルティの総額が変わるからです。仮に1月に加盟した場合は、ほぼ1年分が受け取れますが、12月加盟の場合には、ほとんど受け取ることができません。実際には、どの月に加盟するかまで想定することが難しいので、おおむね半分という設定をするのです。
例えば、ロイヤルティを5万円/月と設定した場合、1加盟者から受け取れる年間のロイヤルティは60万円(5万円×12か月)ですが、半分の30万円とします。1年目5加盟、2年目10加盟、3年目20加盟、4年目40加盟、5年目60加盟があった場合、以下のようなシミュレーションになります。

フランチャイズ本部構築のご相談で「加盟金やロイヤルティはいくらぐらいにしたら良いでしょうか?」という質問をよく受けますが、このことについて以下のコラムで解説しています。

フランチャイズ本部は儲かるのか?

目標とする具体的なオーナー数、フランチャイズ店舗数を設定してシミュレーションをしてみると、
「思っていた以上にフランチャイズ本部は儲からないかも」
ということが見えてくることがあります。本部構築のご支援を開始し、これらの計画を立て始めると、「けっこう大変ですね」という感想をよくいただきます。業態やフランチャイズパッケージの設計によって変わりますが、30店舗くらいのフランチャイズ加盟店が出店できて、ようやく儲かってきたなと実感できるレベルでしょうか。
そうすると、フランチャイズ本部の立ち上げを考える方の頭に思い浮かぶことが「SV(経営指導)の回数を減らす(又はなくす)」という方法ですが、これは大変危険な考え方です。
加盟者の支援が十分にできない状態のまま店舗数だけを増やしていくと、店舗運営の品質が十分に保てず、加盟者の業績が落ちてくる可能性が上がりますし、チェーン全体のブランドイメージにつながります。フランチャイズビジネスは、加盟者に十分な利益が出てこそ成り立つものです。加盟者が利益を上げられないようでは、フランチャイズ展開をする意味はありません。

フランチャイズ本部の立ち上げにかかるコストは?

事業計画を考えるうえでコストについての検討も必要です。

以前のコラム「フランチャイズ展開するための3条件をビジネスモデル・キャンバスから確認します」の中で、“本部企業に資金力があるかどうかも重要”と述べましたが、実際、フランチャイズ本部の立ち上げには、どのような費用がかかるでしょうか。下記に、主な費用項目をまとめました。

費用項目 内容
各種マニュアル作成 加盟店用マニュアル、本部用マニュアル
法務手続き関連 商標登録、フランチャイズ契約書作成、法定開示書面作成、その他関連書類作成
IT環境整備・開発 機器導入、要件定義・設計・開発
PRツール準備 加盟案内書、ホームページ、会社案内
加盟開発関連 フランチャイズ事業説明会、ビジネスイベント出展

企業の方針や体制、フランチャイズ事業の展開パターン、自社対応なのか?アウトソーシングにするのか?などによって、これらの項目や費用感は異なりますが、一つの参考にしてください。

古い情報になりますが、2008年の経済産業省「フランチャイズチェーン事業経営実態調査報告書」によると、アウトソーシングを実施している本部機能として、「加盟者募集・契約交渉」「チェーンの宣伝活動」「情報化,効率化」といった項目が上位に上がっています。また、アウトソーシングの年間費用としては、概ね1000万円程度となっています。
ただ、「教育研修」「店舗運営サポート」「スーパーバイジンング(SV)」「店舗開発・加盟店開発」については、フランチャイズ本部の中核機能であるため、安易に外部にアウトソーシングすることはおすすめできません。特にアーリーステージのチェーンにとってはノウハウを蓄積していく上で非常に重要となる機能なので、少し大変でも、しっかりと作り上げていくことをおすすめします。

これら以外の物としては、フランチャイズ本部の構築に携わる人材の人件費がかかります。さらに、フランチャイズ本部としての成長に合わせて新たな人材確保や教育なども必要ですし、オフィスの整備などにも費用がかかります。どれくらいの支出がいつ発生するか、計画をしておく必要があります。

本部組織体制の検討

一般的に、本部の立ち上げ及び運営に必要な本部組織体制として、「商品/サービス開発・マーケティング機能」「業態開発・イノベーション機能」「教育研修機能」「店舗運営サポート・スーパーバイジンング(SV)機能」「店舗開発・加盟店開発機能」「物流機能」「情報システム機能」といった7つの機能(組織)が必要となります。この7つの機能については、以下のコラムで解説しています。

これらの組織体制について、何店舗のときに何人程度の人材が必要か、おおよその年収を想定し必要な人件費を設定します。

フランチャイズ本部としてアーリーステージの場合、直営店の運営業務と兼務になることは想定されますが、徐々に準備を進めていき、フランチャイズ店が3店舗程度展開できてきたら、専任の担当を配置するといった方法が考えられます。フランチャイズ本部としての成長に合わせて、最初はあまり人員やコストをかけずに立ち上げていくことが現実的です。


以上のようにフランチャイズ事業としての損益計画を立て、フランチャイズ事業単体としてのキャッシュフローを見積もります。そして、どのタイミングでいくらくらいの投資が必要か、その資金をどのような手段で調達するのかという検討も行う必要があります。

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フランチャイズオーナーはどれくらい儲かるのか?加盟店の収支シミュレーション https://kernel-c.com/fc-sim/ https://kernel-c.com/fc-sim/#respond Sun, 17 Jan 2021 14:46:14 +0000 https://kernel-c.com/?p=2878 収支モデル(初期投資モデル、損益モデル)は、フランチャイズ加盟する際にどれくらいの初期投資が必要なのか、そしてその投資をした結果どれくらい儲かるのかをシミュレーションしたものです。
加盟金やロイヤルティの設定、フランチャイズ本部の事業計画の策定、加盟希望者への説明の根拠など、フランチャイズ本部を立ち上げる際の基礎となる重要なものです。

フランチャイズ・ビジネスにおける収支モデルのシミュレーション

加盟金やロイヤルティを設定する際には、同業他社や類似する業種の状況を参考にしながら、加盟店の収支モデルの検討、本部の中期事業計画策定の中でシミュレーションを繰り返し、妥当な金額を設定することになります。

また、ここで検討した収支モデルは、加盟希望者へ提示する加盟案内書へ記載します。具体的な事業展開のイメージをしてもらうためです。

収支モデルのシミュレーションを行う際には、直営店の実績を参考にして算定することになります。出店エリアや立地条件などによって、人件費や地代家賃などの違いがありますので、想定できる標準的な数値をベースに検討することになります。また、駅前ビルインの小型店舗、住宅街の中型店舗、ロードサイドの大型店舗など、いくつかの出店パターンがある場合には、そのパターンごとに収支モデルを作成すると良いでしょう。

フランチャイズ加盟における初期投資額(開業資金)設定のポイント

初期投資額(開業資金)を設定する場合には、開業に必要な資金を積み上げて考えていきますが、この時、投資回収という視点を忘れてはいけません。加盟希望者にとって投資回収期間は、「投下資本をどれくらいの期間で回収できるこのビジネスなのか?」という、フランチャイズ加盟を判断する重要な情報となります。
投資回収期間をフランチャイズ加盟者の属性(個人/法人)の違いから捉えてみると、一般的には、個人の場合は資金調達力に乏しいため、できる限り早く投下資本を回収しないと資金ショートを起こしてしまう可能性があります。また、大きな開業資金を必要とする業態をフランチャイズ展開するならば、加盟者のターゲットは必然的に(資金調達が可能な)法人となります。

加盟希望者がフランチャイズ加盟をして事業を始める際には、初期投資モデルに記載されている項目以外にも、初期投資として必要なものがあります。例えば、店舗物件の契約金・敷金・保証金・仲介手数料、開業するまでの家賃や人件費、新しく法人を立ち上げて事業をスタートする場合には会社設立費用も発生します。これらは、本部が受け取る金銭ではありませんが、初期投資モデルに、これらの記載があると親切です。これらの記載をしない場合においても本部としては、加盟希望者が負担する初期投資額として把握しておき、特にフランチャイズ加盟で起業する個人などの場合は、初期投資モデル以外にもこういうものがかかるということを説明してあげると親切でしょう。

初期投資モデル作成のポイント

初期投資モデルを作成する際には、開業時に必要となる諸費用の項目を抽出し、項目ごとにいくら必要になるかを設定します。

開業に必要な金額は、業種・業態によって大きく違いがあります。有店舗型か無店舗型か、店舗面積の大小や席数、厨房機器や什器等必要設備の有無やその内容、初期在庫はどれくらい持っておく必要があるかなどにより変動します。当然、無店舗型のビジネスであれば開業資金は低く、飲食業のように厨房設備や内外装費工事、什器の導入が必要となるビジネスでは、高い開業資金を設定することになります。

フランチャイズ加盟店の収支シミュレーション

加盟金

フランチャイズ契約締結時に加盟者から本部に支払われる金銭です。加盟金は、契約によっては「権利金」「入会金」「分担金」などと呼ぶこともあります。加盟金は、加盟者側がフランチャイズ加盟によって得られるメリットに見合う額でなければなりません。加盟金の額の設定に当たっては、それが第三者から見て暴利に当たるようなレベルであってはならず、同業他社の事例にならいながら妥当な金額を探っていくことになります。加盟金の性質は、一般的には、

  1. 営業許諾料(営業権の付与)
  2. 商標・サービスマークの使用料(ブランド使用料)
  3. 開業準備費用(立地診断費用・開業前研修費用等)
  4. ノウハウ開示の対価(ノウハウ使用料)

として支払われるものとされています。契約によっては、加盟金は、ⅰ~ⅳの一部のみの対価とする場合があり、そのような場合には「開業前研修費」「開業サポート費」「マーケティング費用」などという名目で別途徴収とすることがあります。

保証金

保証金とは、加盟者が差し入れる担保としての性質を持つものです。契約が終了した時には、担保としての必要性が無くなるため、本部は加盟者への債権が残っている場合には、その金額を差し引いて返金することになります。ロイヤルティや本部と加盟者との間の取引金額、連帯保証人の設定有無や人数などをもとに、適切な金額を設定する必要があります。

工事費(外装・内装・設備一式など)

出店する店舗に必要となる外装・内装費用や設備金額を設定します。これらは、店舗の面積や席数に応じて変わるため、シミュレーション上、何坪・何席の店舗を想定しているのか、その前提を設定しておく必要があります。店舗タイプ(ビルイン、路面店、ロードサイドなど)が複数ある場合には、そのタイプ別に複数バージョンを検討しておくとよいでしょう。
また、この金額には設計料が含まれているのか、設計や施工は、本部又は本部が指定する業者へ依頼する義務があるのかなどの説明を加えておくと、後々のトラブルが防げます。

販促等経費

加盟店舗の開業までに行う販促活動(チラシ作成、ポスティング、WEB広告など)にかかる広告・販売促進費などにかかる費用を設定します。開業前販促の実施が義務なのか、チラシの作成等が、本部又は本部が指定する業者へ依頼する義務があるのかなどの説明を加えておくと、後々のトラブルが防げます。

フランチャイズ・ビジネスにおける損益モデル

損益モデルは、以下のようなものになります。開業当初と平常の運営になった時では、売上やコストなどに違いがあることが一般的なので、1年目とそれ以降の損益モデルを用意しておくと、より現実の数値に近いシミュレーションになります。

フランチャイズ加盟店の収支シミュレーション

売上高

売上高は、「客数×客単価」で構成され、月間売上高の平均値となるように設定します。「客数」は、新規顧客の獲得と既存顧客の購買頻度で構成され、「客単価」は、商品単価と買上点数とによって構成されます。
飲食店などは、開業時にはオープン特需で売上は高くなるものの、その後、平常値へ安定するようになります。美容業などサービス業は、顧客が定着するまで時間がかかるため、開業当初の売り上げは低く、一定期間を経て顧客が定着化され平常値へと安定します。また、フィットネスクラブなど会員制ビジネスで一定数の会員を集めてから開業をする場合は、開業当初でも一定の売上が確保できますが、その後、新規入会者の増加と一定の離脱の間で平常値へと安定します。
本部は、このような数値の動きを熟知しておく必要があり、加盟者が安定した売上を確保できるようにノウハウを提供するとともに、定期的な経営指導を行い、売上を安定させる必要があります。

売上原価

売上にかかる原価(商品、食材、材料等)を設定します。
「売上原価=期首(月初)在庫+仕入高-期末(月末)在庫」
恒常的に発生する廃棄ロス(例えば、飲食業であれば食材のロス、小売業であれば商品のロス、美容業であればパーマ液などの材料のロスなど)があれば、これも、実績をベースに廃棄率(額)を設定し、売上原価に含めておいた方がよいでしょう。

売上総利益(粗利益)

「売上高-売上原価」により算出します。売上総利益は、商品(サービス)の力を示すものです。

ロイヤルティ

契約締結後に、加盟者から本部に定期的に支払われる金銭のことであり、継続的に提供されるフランチャイズパッケージに対する対価です。本部から加盟店に提供されるものは様々あり、これらの対価をまとめて「ロイヤルティ」として徴収することもあれば、それぞれを別々の科目として徴収することもあります。
継続的に提供されるフランチャイズパッケージとは、「商標の継続的使用の許可」「継続的な経営・運営指導(SV)」などがありますが、それ以外にも、ITシステムの利用や本部による宣伝広告などがあり、ロイヤルティには、これらの費用が含まれる場合もあります。逆に、商標の継続的使用料だけを「のれん代」「看板料」と称して徴収する場合もあります。
いずれにせよ、加盟店に対しては、毎月徴収される金銭が何の対価なのかをきちんと説明しておく必要があります。

人件費

正社員やアルバイト・パートなど人件費平均を設定します。一般的には、加盟店オーナーの給与(取り分)はこの項目には含まず、「利益」に含まれると考えます(後述)。採用・教育費、法定福利費、福利厚生費なども人件費に含めて考える場合もあります。

地代家賃

有店舗型の業態であれば、立地条件や店舗面積等に応じて地代家賃の金額を設定します。
例えば、ロードサイド型の店舗展開の場合には駐車場の確保も必要となり、その分、高額になる可能性があります。立地条件や店舗タイプ(ビルイン、路面店、ロードサイドなど)など、出店パターンが複数想定される場合には、そのタイプ別に複数バージョンを検討しておくとよいでしょう。
なお、加盟店オーナーが店舗物件を所有している場合には、地代家賃は不要になりますが、本部が損益モデルを策定する際には、このような個別事情まで考慮する必要はありません。

水道光熱費

水道代、電気代、ガス台などの水道光熱費の月平均額を設定します。季節変動が激しいビジネスであれば、年間の水道光熱費を12カ月で割ったものを月平均額として設定します。

その他経費

これまでに掲げたもの以外の雑多な経費をまとめて設定します。そのビジネスならではの恒常的に発生する経費がある場合は、この項目に含めず、一つの項目として設定する方がよいでしょう。

減価償却費

減価償却費を設定する場合、減価償却資産の金額をその耐用年数で割り、さらに12カ月で割ったものを月平均額として算出する単純な計算方法をよく用います。
なお、減価償却費の項目を設けない場合もあります。これは、減価償却費は現金の支出がない経費であることから、加盟希望者に対しては毎月の現金ベースで開示した方が説明しやすいためです。また、この方が損益モデルの見た目として利益が多く見えるということもあります。減価償却費を載せない場合、「減価償却費は含まない」といった説明文を加えておくと、後々のトラブルが防げます。

利益(オーナー利益)

売上から各経費を除いた利益で、オーナーの手取り(給与)の目安となるものです。
各経費の設定次第ではありますが、損益モデルには、事務用品など細々とした経費、税金、借り入れに対する返済額などが省かれていることも多く、ここで設定した金額の全てがオーナーの手元に残るわけではありません。加盟希望者に対しては、そのような点もしっかりと説明しておくようにしましょう。
なお、減価償却費を設定しない損益モデルでは「償却前利益」と表示する場合もあります。

フランチャイズ契約とも関連する初期投資モデル・損益モデルと投資回収との関係

前述したとおり、初期投資モデルと損益モデルを作成する上では、投資回収という視点を持つことが重要です。初期投資モデルで設定した投下資本が、同じく設定した損益モデルにより、どれくらいの期間で回収できるのか?その合理性の検証は必須です。
投資回収の計算方法には、その目的や諸条件によっていくつかの手法がありますが、フランチャイズビジネスモデルの検証という点では、「投資回収期間法」が最も簡便でわかりやすい方法です。
「投資回収期間(年)=初期投資額÷(年間税引後当期利益+年間減価償却費)」

業態には寿命があり、時とともに陳腐化していくことは仕方のないことです。想定される投資回収期間が長すぎると、業態が陳腐化し競争力を失って利益を確保できなくなり、投下資本を回収できなくなるリスクが発生します。当然、本部としては、業態が陳腐化する前に新しい商品・サービスの開発やマーケティングの展開、場合によっては新しい業態への転換など抜本的な改革を図る必要があります。

フランチャイズ・ビジネスでは、その契約に契約期間が定められます。契約期間は、本部と加盟者の双方にとって、投下資本を回収できて利益を上げることのできる合理的な期間を下回らないこと(投資回収期間が加盟契約期間内であること)が前提となります。投資回収期間が長すぎる又は契約期間が短すぎで、加盟者が投下資本を回収できないまま契約終了となってしまうようでは、フランチャイズ加盟をしてビジネスを始める意味がありませんし、加盟者と本部のトラブルに発展する可能性もあります。

フランチャイズ加盟店の収支シミュレーション


以上、加盟店の収支シミュレーションについて解説しました。
本部としては、多くの加盟希望者を募りたいので、より多くの利益が出て、より短い期間で投資回収ができるような収支モデルを作成したくなりますが、客観的で合理的な根拠がある数字の積み上げによる実現可能な数値でなければなりません。いくら数字だけごまかしても、その実態はすぐにばれることになります。
加盟者に十分な利益が出ない、投資回収ができないような状態であれば、フランチャイズ加盟募集などせず、業態のブラッシュアップに全力を注ぐべきことは当然のことです。加盟者が利益を上げられないようでは、フランチャイズ展開をする意味はありません。

参考書籍:フランチャイズ研究会 著「フランチャイズ本部構築ガイドブック」(同友館)

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「フランチャイズ」と「のれん分け」の違いは? ~のれん分け制度導入で トラブルを起こさないために~ https://kernel-c.com/norenwake/ https://kernel-c.com/norenwake/#respond Mon, 11 Jan 2021 06:33:54 +0000 https://kernel-c.com/?p=2856 「のれん分け」は日本に昔からある独立制度で、長年、その会社で働いてくれた従業員に対して「のれん(暖簾)=屋号」を使って独立することを認めるものです。では、「フランチャイズ」と「のれん分け」との違いはどのようなものでしょうか?

フランチャイズ・ビジネスとは?

フランチャイズ・ビジネスとは?
ということについては、過去のコラムでも解説してきましたが、改めてそのポイントを解説します。

フランチャイズ・ビジネスにおいて、FC本部と加盟者は、それぞれが独立した事業体であり、FC契約によって結ばれたビジネスパートナーの関係であるということが大前提になります。そして、加盟者は、その企業(FC本部)で働いていたかどうかは関係ありません。
加盟者は、その事業を行うために必要な事業資金を自ら投入します。当然ながら、その事業成否は、それぞれの事業体の責任になります。
FC本部から加盟者に対してはフランチャイズパッケージが提供されます。加盟者は提供されたフランチャイズパッケージの見返りとして、本部に対価(加盟金やロイヤルティ)を支払うことになります。
フランチャイズパッケージとは、「商標の継続的使用の許可」「経営ノウハウの提供」「継続的な経営・運営指導」などが含まれており、一連のビジネス展開に必要なものとして、標準化されたパッケージとして包括的かつ体系的に提供されます。

フランチャイズ・ビジネスのポイントを要約すると、以下の3点になります。

  1. FC本部と加盟者は各々独立した事業体であり契約に基づく共同事業を行なうビジネスパートナーの関係
  2. FC本部から加盟者に対して標準的なフランチャイズパッケージが提供される
  3. 加盟者は事業資金を投入し、かつフランチャイズパッケージの見返りとしてFC本部に対して一定の対価を支払う

フランチャイズビジネス

のれん分け制度は大きく2つのパターンに分けられる

「フランチャイズ・ビジネス」では、その業界における経験やノウハウがなくとも最短で成功できるように、加盟者は事業の仕組み=フランチャイズパッケージを買います(加盟金・ロイヤルティ)。FC本部と加盟者は契約に基づいたビジネスパートナーの関係であり、加盟者は、その企業(FC本部)で働いていたかどうかは関係ありません。
一方で「のれん分け」は、古くから日本にある独立制度で、長年働いてくれた奉公人などに対して暖簾(のれん)を使って商売をするこを認めるものです。そして、のれん分け制度を雇用のパターンから「インセンティブ型(キャリアプラン型)」「加盟前提型(ステップ型)」の2つに分類することができます。以下に、その概要を解説します。

インセンティブ型(キャリアプラン型)のれん分け

インセンティブ型(キャリアプラン型)は、従来の「のれん分け」に近い形態です。主には正社員向けのキャリアパスの一つとして会社(本部)が従業員の独立を支援するもので、その企業で頑張ってきた従業員に対するインセンティブの意味合いが強いものとなります。本部による貸付制度の設定、加盟者が銀行からの借入をする際の本部による保証、加盟金やロイヤルティの免除や減額、といった独立に向けた金銭的支援を行うケースも多くあります。そのため、本部としては、一般的なフランチャイズ事業に比べると財務的メリットが減ることもあります。
また、独立者に対して直営店を譲渡するケースもありますが、この場合、譲渡店舗の選定基準が難しくなります。収益が良い店舗を譲渡してしまうと、当然、本部としての収益力が落ちてしまいます。逆に、収益が悪い店舗を譲渡する場合には、独立者にとって制度としての魅力が無くなります。店舗の収益力を「良い」「普通」「悪い」で分けた場合、一般的には、「良い」は本部が直営店として継続、「普通」を独立者へ譲渡し、独立事業者として頑張ることで「普通」→「良い」店舗へと変革させていくという方針を取ります。実際、独立を認めて店舗を任せたら、同じ店舗なのに業績が向上したケースは多数あります。

加盟前提型(ステップ型)のれん分け

次に、加盟前提型(ステップ型)ですが、これは、フランチャイズ加盟(=独立)を前提として、独立前に一時的に労働契約をして独立を目指すという制度です。
この制度として有名なものが、「カレーハウス CoCo壱番屋」を展開している(株)壱番屋のブルームシステムです。これは、まさしく現代版のれん分け制度と言えるものです。
CoCo壱番屋に加盟したいと思ってもすぐには自分のお店を持つことはできません。いったん(株)壱番屋へ入社をし、複数の店舗勤務を通じて経営者として必要な店舗経営力を身につける必要があります。
ブルームシステムには9つの等級制度があり、経営者として必要な店舗経営力が身についたと認められることで独立の資格が得られます。独立資格を得るのは3等級以上で、入社から5~6年での独立が多いようです。また、3等級以上を獲得できず(=独立条件をクリアできず)、独立を諦める人も多くいるようで、実際に独立オーナーになるのは1割未満のようです。
壱番屋の独立支援制度は狭き門となっていますが、だからこそ失敗する店舗は少ないようで、直近10年間(2019.9現在)における独立オーナーの経営継続率は約92%になるようです。業界最大手のカレーチェーンを築くことができた最大の理由が、ブルームシステムの存在といっても過言ではないでしょう。

 ※(株)壱番屋のHPより

のれん分け制度の導入でトラブルを起こさないために

のれん分け制度を導入している企業において本部と独立者との間でトラブルが発生し、最悪のケースとして訴訟問題にまで発展したというようなことを聞きます。トラブルが起きる大きな原因は、「その企業にあった最適な制度設計・運用をしていない」「独立者との適切な契約と結んでいない」ということにあります。
「あいつは、うちで長く働いてきた社員だ。俺がかわいがってきた弟子みたいなものだ。俺の言うことは何でも聞く。大丈夫だ」
などと思ってはいけません。
のれん分け制度で独立した人あっても、独立した以上は一人(1社)の事業者です。元従業員でも、事業者として本部と対等な立場になることを忘れてはいけません。独立前は社員であっても、独立後は経営パートナーです。
本部と独立事業者(加盟者)という双方の立場の中で、互いの言い分に食い違いが出てくるのは自然なことです。そのことを念頭に置き、本部と独立者の関係がより深くなるような、その企業にあった最適な制度設計と運用をする必要があります。また、制度の内容について、口約束ではなく、きちんと契約書を交わしておく必要があります。

のれん分け制度に決まった形はありませんが、制度設計をする際には、次のようなポイントについて考える必要があります。

  1. 同じのれん(看板・ブランド)を使わせるか(商標使用許諾)
  2. マニュアルなどの提供はするか(ノウハウの提供、秘密情報の保護)
  3. 開業店舗の開発を支援するか(物件紹介、立地診断、マーケティング、店舗デザイン・設計・施工)
  4. 開業のサポート(開業プロデュース)はどこまでするか(資金調達、許認可取得、什器類の指定・調達)
  5. 開業後の運営支援はするか(経営指導、人材派遣・紹介、人材教育)
  6. 商品や原材料の提供はするか・本部からの仕入れは必須か(商品取引)

そして、のれん分け契約を結ぶに当たり「のれん分け契約書」の作成は必須です。契約書を作成せずに口約束でのれん分けを実施したり、ネット上にアップされているひな形を少し変えただけで対応したりすれば、双方の認識の違いにより、様々なトラブルが生じる可能性が増えます。

のれん分け契約書の記載事項の例

最後に、のれん分け契約の記載事項の例をまとめました。参考にしてください。

  • のれん分け(権利)の付与
  • 運営責任の所在
  • 独立事業の原則
  • 標章等の使用
  • 守秘義務
  • 競業の禁止
  • 加盟金
  • ロイヤルティ
  • テリトリー権と営業地域
  • 販促物等
  • 保険加入
  • マニュアルの貸与
  • 店舗運営
  • 従業員の雇用
  • 提供品目の指定
  • 提供価格
  • 定休日・営業時間
  • 食材、物品等の仕入
  • コンプライアンスの遵守
  • 顧客情報の管理
  • 本部による経営指導
  • 独立者の経営責任と第三者に対する責任
  • 事業の譲渡
  • 契約期間
  • 中途解約
  • 本部による契約の解除
  • 契約終了後の競業禁止

のれん分け制度には、フランチャイズ事業とは異なった特徴があり、本部としては注意すべきポイントが多数あります。のれん分け制度の設計や、その制度の内容とのれん分け契約書の細部を合致させるのは専門的な知識を必要とします。

参考書籍:フランチャイズ研究会 著「飲食店「のれん分け・FC化」ハンドブック」(同友館)

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フランチャイズ加盟店募集は自社運営のデジタルマーケティングが当たり前の時代に https://kernel-c.com/fc-marketing/ https://kernel-c.com/fc-marketing/#respond Sat, 17 Oct 2020 05:41:14 +0000 https://kernel-c.com/?p=2837 コロナの影響により、2020年3月に行われる予定だった日経主催のフランチャイズ・ショーは中止になりました。同年9月に縮小して開催しましたが、当面、このようなイベントへの参加を禁止とする大手フランチャイズチェーンもあります。営業担当自身が外で人に合うこともできない状態となっています。
これからのフランチャイズ加盟店の募集はどうあるべきでしょうか。
本コラムでは、一般的な営業スタイルの変化を確認し、未来に向けてどのようにしていけば良いのか?今、何をしておくべきなのか?を考えたいと思います。

これまでのフランチャイズ加盟店開発の進め方

これまでのフランチャイズ加盟店開発は、概ね次のように進めていました。

フランチャイズ加盟店開発の流れ

step1

加盟希望者の発掘

ターゲットと展開エリアを明確にする。メディア告知やイベントなどでの情報発信や営業代行会社などを通じて加盟希望者の発掘(リスト化)を行う。

step2

問い合わせ対応

加盟希望者からの問い合わせに対して加盟案内書の送付、加盟希望者の情報(経験、開業時期、予算など)を収集する。継続的フォローを行っていく。

step3

事業説明会

加盟案内書だけでは伝えきれないフランチャイズ本部としての想いやビジョン、フランチャイズシステムの魅力などを伝える。直営店・フランチャイズ店舗の見学ツアーを行う場合もある。

step4

個別面談

事業説明会の参加者を個別説明会へ誘導して、より具体的な情報(既存店の収益状況など)を提示していく。同時に加盟者としての適正を判断する。

step5

加盟申込・審査

加盟申込書と同時に、審査に必要な書類を提出してもらう。トップ面談も行い、審査を通過したならば、法定開示書面を用いて契約内容の詳細な説明を行う。

step6

店舗探し・フランチャイズ契約の締結

本部による店舗探しの支援(情報提供)を行うケースも多い。契約締結前には必ず契約書の読み合わせを行う。契約書を預けて1週間程度の熟考期間を設ける。

この基本的な流れは、これからも大きく変わることはないでしょう。しかし、新型コロナウィルスの感染拡大によって、各種イベントは中止になり、テレワークが中心になったことでオフィスには人がいません。何よりも営業担当自身が外で人に合うことができない状態となっています。企業の対応、個人の生活や働き方も、コロナが発生する前とは大きく異なっています。

営業スタイルの変化

インターネットの普及や様々なWEBサービスの登場を背景に、営業スタイルは[オールド営業型]→[集客型]→[データドリブン型]と変化しています。そして、コロナ禍の現在から未来にかけて、更なる変化が起きてくるものと予想されます。

オールド営業型

営業といえば、非常に属人的で、個人の持つ営業力・経験・人脈をもとにして結果を出すということが一般的でした。テレアポや飛び込みを数百件したり、数十件の顧客回りをしたり、とにかく数をこなせというスタイルです。
特にインターネットが普及する前は、一人の営業担当が、顧客リストを作り、アプローチし、追客(顧客育成)し、商談に持ち込み結果を出すまで一貫して行うことが当たり前。全ての業務を高レベルで、かつ効率的に進めることは困難であり、その営業方法は属人化し、営業成果の格差は広がるばかりでした。また、属人的であるがゆえに企業全体としてもこれらの営業情報の共有がされておらず、放置されてしまう案件が増えていきました。
そして、追客(顧客育成)というのは、手間はかかるものの、すぐに成果がでないため、その概念だけはあるものの、ほとんど行われていない業務だったといえます。

集客型

インターネットの普及により、企業の情報発信力と収集力が格段に上がってきます。企業がホームページを持つことは当たりまえ。SNSも活用し、自社製品・サービスを認知させようと、検索順位を上げることに躍起になります。
マーケティング部門が作られ、これらの活動とともに、展示会やホームページ、SNSなどから見込客のリストを作成するようになります。ここで作成した見込客リストは営業部門に渡され、営業部門では、追客や提案に力を入れることができるようになります。
ところが、ここで問題が出始めます。マーケティング部門が専門で行うことで見込客リストの数は増えたものの、その質にはバラつきが大きく、商談につながる可能性の低いリストを渡される営業担当は不満を持つようになります。
前述した通り、追客(顧客育成)は成果が出るまで時間がかかります。商談を決めてなんぼの世界で生きている営業担当にしてみれば、今すぐ検討してくれそうな案件だけに集中したいわけで、当然のように、マーケティング部門から供給される見込客リストの重要度は低くなっていきます。見込客の総数は増えたものの、放置される見込客の数も比例して増えていくことになります。
世の中でも、追客(顧客育成)の重要性が高まってくるのですが、具体的な解決方法が確立されず、企業としても追客の重要性はわかっていても、なかなか解決できない状況が続くことになります。

 データドリブン型

これからの時代に求められる営業スタイルは、さらなる分業化とデータドリブン型の営業活動です。これまで、営業部門が担当していた追客(顧客育成)業務を分業します。これを専任する組織はインサイドセールスと呼ばれており、新たに設ける企業が増えています。
インサイドセールスは、マーケティング部門が収集したデータを蓄積し、活用し、見込み客の検討度・意欲度を上げていきます。そのようにして育成された精度の高い見込客リストのみが営業部門に渡されるため、各営業担当者は商談のみに集中できるようになります。成果が個人の営業力に偏ることが少なくなり、効率的な営業活動が可能になるのです。

マーケティングオートメーション(MA)ツールの普及

これまで難しいとされてきた追客(顧客育成)が可能になったのは、企業に集まってくる情報を、ログデータとして自動的に取得・分析できる技術が発達したためです。過去の履歴から顧客の興味や行動を分析し、顧客が求めている情報を配信することも可能です。
データドリブン型の営業を実現するためには、見込み客の行動や動向を蓄積・分析するためのツールの導入が必要になります。それが、マーケティングオートメーション(MA)ツールです。
MAツールとは、一言で言うと「顧客開拓におけるマーケティング活動を自動化・可視化する」ツールです。
MAツールを設置しているサイトに見込み客が訪問し、一定の条件が満たされると、企業名や個人名を特定することができます。企業の場合には、資本金や従業員数、HPのURLなどの企業情報の取得まで可能になることがあります。さらに、見込客が、サイト上でどういう行動を取ったのか(閲覧したページやその順番、滞在時間、ページ読了率、流入元情報、訪問回数など)、詳細な分析をすることが可能です。その見込客がどのような興味を持っているのか、その興味の度合がどれくらい強いのかを推測することができます。
MAツールではメール配信機能がついているものも多くあります。見込客に対して行動、状況に応じて、適切なタイミングでメール配信をすることができます。また、メールの開封率、メールに記載されたURLのクリック率、さらにサイトに流入した見込み客のサイト上の行動も分析可能です。
MAツールで収集するデータは、ただ蓄積するだけでなくグラフや分析レポートとして可視化することも可能で、いま行っている施策に効果があったのかを検証するために有効です。

ウィズ・コロナでフランチャイズ加盟店の開発はどう変わるべきか

最初に解説したように、コロナ禍は人々の生活、仕事のあり方に大きな影響を与えています。
「オールド型」営業のみでは十分な対応ができないことは明白です。この状況で、フランチャイズ本部は何をしていくべきでしょうか。
もちろん業界によって状況は大きく異なりますが、まずはキャッシュアウトを抑えつつ、確保できる資金はとにかく確保すること。国や都道府県、市町村の施策を目ざとく見つけて、使えるものは使うこと。不採算店の整理を行う必要もあるかもしませんが、既存店のブラッシュを行うこと。そして、それと同時に、今の状況下での開発を進めるための準備をしておくこと。
過去を振り返ってみると、このような経済的危機が訪れたあと、フランチャイズ加盟希望者が多く出てくる可能性があります。第一に整理解雇で職を失った個人が増えてくること。そして、既存事業が立ち行かなくなった、あるいは、限界を感じる企業(経営者)が増えてくることが要因です。そして、この状況下で、公的資金が投入されてきます。これらの資金を調達した企業が増えてくることも予想されます。
しかし、既存店に魅力がない、将来性がないフランチャイズに加盟しようとする人はいません。だからこそ、既存店(直営店を含む)のブラッシュは必須です。また、以前よりも情報収集に専念する人が増えています。この状況を安々と逃がすわけには行きません。通常、加盟希望者は1年以上検討を行い意思決定します。だからこそ、今のうちに、フランチャイズ本部自らが情報発信を行い、将来、加盟者(希望者)となる候補者のリストを作っておく必要があるのです。そのためには、「集客型」営業でも不十分です。単なる見込み客(もどき)のリストでは意味がありません。「データドリブン型」の営業スタイルへの変革が必要なのです。

フランチャイズ加盟店募集

しかし、いざデータドリブン型のスタイルへ変えようとしても、すぐに効果は出てきません。インサイドセールスには時間がかかります。
また、重要なのは、オフラインの施策もオンラインの施策も行い、これらの施策を広げて、つないでいくことです。いまや、オフラインもオンラインも融合した「デジタルマーケティング」が当たり前になってきています。

オフライン施策(アナログ) オンライン施策(デジタル)
  • テレアポ/代行
  • 飛び込み
  • DM
  • 新聞雑誌広告
  • 店舗看板・ポスター
  • 展示会
  • セミナー(説明会)
  • WEBサイト(SEO)
  • リスティング広告
  • ディスプレイ広告
  • SNS
  • オウンドメディア
  • ポータルサイト(マッチングサイト)


この状況下で、これらの施策を具体的に行えたかどうか、その結果は、1年後、2年後に明らかな差となって現れてくるはずです。
ぜひ、将来を見据えた、今行うべき重要な「第一歩」を踏み出していただきたいと思います。


参考情報:
マーケティング担当者のための『エムタメ!
無料で使えるMAツール『BowNow
※カーネルコンサルティングでも、デジタルマーケティングに取り組んでいます。
オンライン活用は今後も続く、今からやっておくことが重要です

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https://kernel-c.com/fc-marketing/feed/ 0
フランチャイズ加盟者向け研修カリキュラムの作成 https://kernel-c.com/fc-training/ https://kernel-c.com/fc-training/#respond Wed, 14 Oct 2020 07:19:26 +0000 https://kernel-c.com/?p=2818 フランチャイズに加盟する大きな目的は、ノウハウ(マニュアルと研修)を提供してもらい、一から事業を始めるよりもリスク少なく事業を開始することにあります。そのため、フランチャイズにおける研修(特に開業前研修)は、本部と加盟者の双方にとって重要なものです。
本コラムでは、フランチャイズ加盟者向けの研修カリキュラムの作成方法について解説します。

開業前研修の意義

基本的に加盟者は、その事業の未経験者であり、仮に同じ業界の経験者であっても、加盟したフランチャイズチェーンの経営システムについては知りません。加盟契約をして、ただマニュアルをポンと渡されて、さあ頑張ってくださいと言われても、当然上手くいくはずがありません。
加盟者は、研修によって運営に必要な知識や技能を習得し、初めて事業を開始することができるのです。

本部にしてみても、未熟な加盟者が運営をすることで、顧客からのクレームが頻発したり、業績不振になったり、最悪すぐに閉店に至ってしまったりすれば、チェーンのイメージを損なう恐れもあります。そうならないよう、一定の基準を満たした経営者を誕生させられるよう、カリキュラムを組んでおく必要があります。

カリキュラムの作成

カリキュラムの設計は、加盟者(受講者)を、「どのレベルまで引き上げるか」を設定したうえで、「そのために必要な教育内容・方法・日数」を検討します。
フランチャイズビジネスでは「短期間で必要十分なノウハウを身につけられる」ことも大きなポイントとなります。開業前の教育に長くかかれば、その分だけ、まだ売上が上がっていない段階で店舗家賃やスタッフの給与などがかかってしまいます。本部にとっては、短期間でプロ経営者に育てる研修システムを持つことが大変重要です。
カリキュラムの項目ごとに、どのマニュアルが必要になるかもピックアップします。ピックアップしたマニュアルを、一つにまとめて研修用のテキストにしておきましょう。マニュアルを作成する際には、単元ごとに切りのよいところで改ページをしておくとピックアップしやすいです。また、座学研修では、紙のマニュアルだけなく、動画マニュアルを用いて進めると実地のイメージがつきやすく、効果的かつ効率的に研修を進めることができます。

研修の実施方法について

研修方法としては、主には知識を学ぶ座学形式と、実際に店舗で業務を行いながら学ぶ実地研修を組み合わせるのが一般的です。座学によって学んだ知識を、店舗運営の現場で実際に使えるように、直営店などを利用して業務遂行能力を身につけます。
研修の実施に向けては、出席の有無、受講姿勢などを記録するための出欠表や記録簿を準備しておき、研修が始まったら、毎回、記録にとっておきます。また、研修中に一定単元ごとに、受講生(加盟者)が一定レベルに達しているかテストを行う必要があります。そのための筆記テスト、実務テストも準備します。特に実務テストは、評価軸を明確にして、曖昧な評価にならないよう設計します。

最近では、コロナ対策のため、インターネットを通じて受講できるオンライン型の研修も増えてきています。
オンライン研修は、PC・タブレット端末とインターネット環境が揃えばどこからでも受講可能なため、移動時間、会議室の確保の手間、交通費や宿泊費などが不要となり、本部・加盟者の双方にとって効率的な研修方法と言えます。
オンライン研修は、「リアルタイムにライブ配信によって行う研修」と「予め録画した動画を見る研修」の2つに分けられます。
「予め録画した動画を見る研修」では、研修当日の受講時間や講師、会場などに縛られずに実施することができるため、受講者は好きな時間・場所で自由に受講できます。本部としては、加盟者が決められた研修を受講したか、受講状況の確認と習熟度合の確認テストだけを行えば良いことになります。
一方、「リアルタイムにライブ配信によって行う研修」は、ZoomのようなWeb会議システムなどを利用してリアルタイムで行います。受講者は、各々好きな場所で研修を受けることができます。研修の受講時間を統一する必要はありますが、リアルタイムな質疑応答やディスカッションなど、コミュニケーションを図れるのがメリットとなります。

加盟店のオーナー(社長)と研修受講生が異なる場合には、研修期間中、オーナーへ定期的に報告を行います。出席状況、受講姿勢、確認テストの点数、研修の修了予定などを伝えます。大事なことは、参加している受講生がふさわしくない人物であれば人員交代の申し出を行うことです。ダメな状態のままズルズルと続けていても、両社にとって不幸になるだけです。そのためにも、出席状況、受講姿勢、確認テストなどの記録をしっかりとっておくことです。
前提として、フランチャイズビジネス契約書に、NGな人材である場合には人員交代の指示を行う可能性があることを入れておく必要があります。


フランチャイズにおける研修は、本部と加盟者の双方にとって重要なものであるということをよく理解していただき、しっかりと準備していただきたいと思います。

参考書籍:
フランチャイズ研究会 著「フランチャイズ本部構築ガイドブック」(同友館)
フランチャイズ研究会 著「フランチャイズマニュアル作成ガイド」(同友館)

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フランチャイズ本部に必要な「立地診断3つの視点」とは? https://kernel-c.com/fc-analysis/ https://kernel-c.com/fc-analysis/#respond Fri, 18 Sep 2020 06:46:41 +0000 https://kernel-c.com/?p=2782 フランチャイズ本部だからといって、立地診断や売上予測は必ず行わなければならないものではありません。

しかし、店舗の出店場所=立地は、業績に非常に大きな影響を及ぼすものです。そのため、加盟希望者はフランチャイズ本部による物件紹介や、出店候補地に対する見立てを期待します。
立地を評価する場合は、店舗のターゲット顧客の来店行動に影響を及ぼす様々な空間情報を体系的に捉える必要があります。その時に必要となるのが3つの視点です。

立地タイプの特徴

立地タイプは、店舗周辺の立地環境や出店する施設の特性等によって区分けすることができます。

立地環境による区分けとしては、駅前、住宅地、商店街、オフィス街、郊外ロードサイド、観光地等があります。

立地タイプ 特徴・留意点
駅前
  • 店前通行量が多く顧客層の幅が広い
  • 通勤・通学ラッシュ等時間帯により通行量に偏りがある
  • 様々な来店客が見込まれる一方で店舗賃料が高い傾向にある
住宅地
  • 購買客になりうるターゲット顧客の近くに出店できる
  • コンセプトに合う顧客がいるのかを慎重に検討する必要がある
  • 店前通行量が少ない可能性がある
  • 地域住民の生活動線を調査する必要がある
商店街
  • 商店街のタイプにより適性業種が異なる
    • 近隣型:最寄品中心で地元主婦が日用品を徒歩・自転車等により買い物を行う
    • 地域型:最寄品及び買回り品が混在。近隣型よりもやや広い範囲。徒歩・自転車・バス等で来街する
    • 広域型:百貨店、量販店を含む大型店があり、最寄品より買回り品が多い
    • 超広域型商店街:百貨店、量販店を含む大型店があり、有名専門店、高級専門店を中心に構成され、遠距離から来街する
  • 商店街のタイプと業態が合っているか検討する必要がある
オフィス街
  • オフィスに通勤するビジネスマン・OL等がターゲット顧客となる
  • 通常、休日は顧客数が大幅に減少する
  • 曜日別、時間帯別の来店客の増減が激しく、ニーズにも偏りがあるため、コンセプトとの整合性を確認する必要がある
郊外ロードサイド
  • 自動車客がメインとなる
  • 店舗や看板の訴求力、店前通行量、駐車場の入りやすさ等が重要
  • 車客のニーズに対応しているかを検討する必要あり
観光地
  • 基本的には観光客がメイン顧客層となる
  • 観光客向けか地域住民に向けた店舗かをコンセプトに合わせて検討する必要ある
  • 観光客メインであれば、マグネットポイントである観光施設に向かう動線上にあることがポイント

また、出店施設の特性による区分けとしては、路面店(単独店)と施設内出店(ショッピングセンター、駅ナカ、病院、公共施設など)に大きく分けられます。路面店(単独店)の場合は、集客を独自にしなければなりませんが店舗運営に関する自由度は高くなります。
一方、施設内出店の場合には、その施設の持つ集客力に頼ることはできますが、取り扱える商品やサービス、営業時間や店舗の看板・内外装、賃貸借契約の条件などにおいて、何らかの制限を受ける可能性は高くなります。

適正商圏の診断

「適正商圏」とは、ターゲット顧客を、その店舗が吸引できる主要な地理的範囲のことであり、適正商圏は商品特性によって異なります。

一般的に、適正商圏の広さは、最寄品(一般に購入する食品等)であれば狭く、買回り品(ファッション衣料や住居商品)であれば広く、専門品として希少性が高まれば更に広くなります。飲食業態では、客単価の高いフルサービスの業態は広く、セルフサービス等で客単価の低い業態は相対的に狭くなります。また、商品特性が同じでも商品やサービスの差別化が図れていたり、より遠くの顧客までをターゲットにした販売促進を行ったりすれば適正商圏は広くなります。

適正商圏は、交通機関や道路条件等の地理的条件によっても変わります。例えば、「店舗までの途中に河川が流れていて橋を渡らなければいけない」「高速道路が通っており、遠回りをしないといけない」など、顧客と店舗の間を隔てるものがあると、それが心理的にも作用し、商圏が分断されることになります。商圏を分断する要素には次のようなものがあります。

  1. 線路
  2. 幹線道路
  3. 高速道路
  4. 河川
  5. 池・沼・湖・貯水池等
  6. 公園・ゴルフ場・駐屯地等の土地を大きく確保する施設

適正商圏は、地理的条件を考慮すると、単純に店舗からの距離で判断するのではなく、各種交通機関や車を使って顧客が何分で来店できるかを計算し、実際の来店までにかかる時間で判断することになります。
例えば、コンビニエンスストアの商圏は、一般的に半径300~500mの範囲とされていますが、実際には徒歩5分・自転車5分・車5分というような設定をしています。

市場規模を理論的に算定する

店舗が吸引しうる主要な地理的範囲(適正商圏)を設定することにより、その商圏において市場規模がどの程度あるのかを理論的に算定することができます。
理論上、市場規模は、ターゲットとなる顧客層の人口・世帯数と購買力(当該商品の支出額)の掛け算で算出できます。

市場規模 = ターゲット顧客層の人口・世帯数 × 購買力

人口・世帯数のデータは該当の区市町村が持っており、区市町村の統計や住民登録を扱う部署で見ることが可能です。多くの区市町村ではホームページにて当該資料を開示しています。
購買力は、総務省が出している家計調査年報を調べることで推計することができます。家計調査年報の1世帯当たりの品目別支出額から、事業会社の商品・サービスに属する支出を確認します。その金額のうち、当該商品やサービスに支出できる部分が購買力になります。
ただし、これらの統計情報は、数年ごとの調査のため、必ずしも最新のデータになっていないため注意してください。

3つの視点による立地の診断方法(面・線・点)

店舗コンセプトがどのような立地に適性があるか見極めることが重要です。

立地は、「商圏(面)」「動線(線)」「地点(点)」の3つ視点で診断することができます。
立地診断で大切なことは、最初から物件(点)にとらわれないことです。面→線→点の順で、マクロからミクロへと立地の空間情報を体系的に捉える必要があります。新築で賃借料も安いなど好条件な物件であったとしても、決して「面」、「線」の視点を忘れてはいけません。
また、「面・線・点」の要素は全ての基準が満たされている必要があります。3つの要素のうち基準を満たしていない要素があっても、それを別の要素でカバーすることはできません。

フランチャイズ本部の立地診断

商圏(面) 動線(線) 地点(点)
商圏の範囲(半径◯km、徒歩・自動車で◯分以内)、商圏人口(店舗に集客できる商圏範囲の人口)、来店する顧客が居住・勤務している地域の特性 店舗までの動線や方向(出店候補地への近づきやすさ、駅や施設などから店舗までの経路)、接近性(駅や施設などからの近さ、利便性)、競合店との位置関係 候補地や近隣の特性、店頭通行量(店の前をどのような人がどれ位通るのか)、視認性(店舗がはっきり認識できるか)、店舗の構造(出入口や柱、店舗設備などの位置や造り)

商圏:『面』を診断する

まずは「商圏」の診断です。商圏内に事業が成り立つための市場規模があるか、事業の性格に合ったマーケット特性を持っているかなどマクロの視点で診断します。

  • 事業が成立するだけのマーケットボリュームが存在するか
  • 事業の性格にあったマーケット特性を持っているか
チェック項目 情報の収集方法
商圏人口・世帯数及び伸び率 住民基本台帳・国勢調査
人口ターゲット比率(年齢別) 住民基本台帳・国勢調査
昼間人口 国勢調査
居住形態(持ち家・借家など) 国勢調査
所得水準 地域経済総覧(東洋経済新報社)
家計支出水準 家計調査年報
貯蓄水準 地域経済総覧(東洋経済新報社)
地元購買率 消費購買行動調査(県)
通勤通学先 国勢調査
自家用車保有率 地域経済総覧(東洋経済新報社)

動線:『線』を診断する

次に「動線」を診断します。商圏内での候補地の配置に問題がないか、動線に乗っているか、周辺に障害物はないかなどについて実地調査を行います。

  • 候補地の商圏内での配置は問題ないか
  • 候補地は商圏内の動線に沿っているか(その動線の太さは太いか)
  • 商圏内のお客様は候補地に近づきやすいか(周辺に障害物はないか)
  • 候補地と競合店の位置関係はどうなっているか
チェック項目 情報の収集方法
場所のわかりやすさ 実査・現地ヒアリング
商圏内の消費者動線の方向 地図読み取り・実査
中心(マグネット)からの店舗位置 地図読み取り・実査
動線に対して車線の面する方向(順または逆) 地図読み取り・実査
商圏分断要因(バリア)の存在 地図読み取り・実査
店前通行量(歩行者・車両)と道路の性格 実査・道路交通センサス
競合店数 電話帳・業界リスト・実査
競合店と比較した場合の立地の優位性 実査
他に競合店が出る可能性の有無 実査・現地ヒアリング

地点:『点』を診断する

最後に「地点」を診断します。物件の大きさや形状は事業に適しているか、視認性はよいか、入りやすく出やすいかなどミクロの視点で評価します。

  • 物件自体は当該事業に適用できる規格(大きさ・形)か
  • 物件自体の視認性はよいか
  • 物件自体の道路付きはよいか
チェック項目 情報の収集方法
店前障害物の有無 実査
視認性 実査
角地か一面か 実査
間口 公図・実査
地形 公図・実査
車のイン・アウトのし易さ 実査
道路との段差 実査
駐車場の確保(同一敷地に可能か) 実査

立地診断に有効なサービス

これまで商圏分析を行なうには、数十万円以上はする専用のGISソフトウェアや有料のサービスを使う必要がありました。しかし、「jSTAT MAP」という、商圏分析を行なうための無料のインターネットサービスが登場しています。このサービスは、独立行政法人統計センターが運用管理を行っている「政府統計の総合窓口(e-Stat)」にて提供されており無料で利用できます。

また、動線や地点の診断を行う場合には、googleマップの利用も有効です。位置表示や経路検索機能、ストリートビューなどが活用できます。

これらのインターネットサービスを用いることで、効率よく診断を行うことができます。また、実地ではわからない数値情報を得ることもできます。
しかし、これらのサービスに用いられているデータや、マップに掲載されている画像などは、リアルタイムにアップされているものではなく正確性を欠いたものとなります。例えば、夏になると街路樹に葉が生い茂って遠くから看板が見づらくなったり、画像で見るより駐車場の入口が狭くて入店しづらかったりする場合などです。
やはり、「現場」「現物」「現実」の三現主義が大事であり、机上だけではなく、実際に現場で現物を観察して、現実を認識した情報をもとに判断することが重要です。


参考書籍:
フランチャイズ研究会 著「フランチャイズ本部構築ガイドブック」(同友館)
フランチャイズ研究会 著「よくわかる!フランチャイズ入門」(同友館)

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https://kernel-c.com/fc-analysis/feed/ 0
『フランチャイズ方式による海外展開ガイド(すぐ使える3つの契約書ひな形付)』を発刊しました https://kernel-c.com/fc-overseas-guide/ https://kernel-c.com/fc-overseas-guide/#respond Sun, 02 Aug 2020 06:02:14 +0000 https://kernel-c.com/?p=2676 私が幹事をつとめているフランチャイズ研究会にて『フランチャイズ方式による海外展開ガイド』を発刊しました。本書は、海外展開を成功させるためのメソッドを詳しく説明しています。そして、大きなリスクを伴わないフランチャイズ方式による海外展開の手法を中心に編纂されています。フランチャイズ方式なら、中小・小規模企業でも海外展開は十分に可能です。特に、複数店舗を有している中小のフランチャイズチェーンやレギュラーチェーンなら、本書を活用してすぐに海外展開の準備に着手できます。本書には、フランチャイズ方式による海外展開に欠かせない、

  1. マスターフランチャイズ契約書
  2. マルチユニット契約書
  3. シングルユニット契約書

の各ひな形も掲載しています。海外展開を計画、準備している企業様必見の書物です。

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『フランチャイズ方式による海外展開ガイド』目次をご紹介(全212ページ)

第1章|海外展開の動向

1.我が国のフランチャイズのあゆみ
2.我が国フランチャイズの現状
3.国内フランチャイズチェーンの海外展開への取り組み
4.JETROの実態調査からみた海外展開概況

第2章|フランチャイズ・ビジネスにおける海外進出の類型

1.海外進出の方法と特徴
2.海外に直営店を出店(海外支店的な位置づけ)
3.海外の事業者とフランチャイズ契約(ダイレクトフランチャイズ)
4.マスターフランチャイズ(エリアフランチャイズ)

第3章|海外展開のステップ

1.STEP1 経営戦略の方向性と課題の確認
2.STEP2 海外展開目的の明確化
3.STEP3 海外事業計画案(ラフ案)の策定
4.STEP4 国内での予備調査
5.STEP5 現地調査(現地フィージビリティー・スタディ:F/S)
6.STEP6 海外事業計画案(詳細)の作成、最終意思決定

第4章|海外展開を成功させるために

1.事前準備を十分に行う
2.パートナー選定が成功の大きな鍵
3.現地化(ローカライズ)をする
4.事実上の標準(デファクトスタンダード)となる
5.契約書で日本の法律文化は通用しない

第5章|国際交渉と異文化間コミュニケーション

1.取引先代表者との文化的マッチングのチェック項目
2.相互理解のポイント
3.信用照会(デューデリジェンス)
4.商習慣と契約内容
5.不平等契約の回避
6.異文化間コミュニケーションの重要性

第6章|海外のフランチャイズに関する法制度

1.はじめに
2.世界の法制度概観
3.中国
4.韓国
5.台湾
6.ベトナム
7.マレーシア
8.インドネシア

第7章|海外当事者との契約交渉の進め方

1.候補者の募集及び選定
2.秘密保持契約等の締結
3.法定開示書面の提示
4.契約内容の交渉

第8章|海外当事者と締結する契約書

1.はじめに
2.相手国の法制度と進出形態による契約書の違い
3.契約言語の選択
4.紛争解決条項
5.商標権の保護
6.独占権の付与
7.金銭の支払い条項について
8.商品・原材料の供給
9.商品(メニュー・サービス)等の指定
10.経営指導
11.契約期間
12.報告義務
13.秘密保持義務・競業避止義務
14.契約解除事由
15.契約終了後の措置
16.準拠法
17.契約書の作成
18.契約書のひな形

第9章|海外展開における商標の扱い

1.重要性を増す海外展開における商標の確保
2.海外展開における商標にまつわるトラブル

第10章|海外展開事例

1.重光産業株式会社
2.株式会社大戸屋ホールディングス
3.株式会社壱番屋
4.株式会社ダスキン
5.株式会社セブン‐イレブン・ジャパン
6.株式会社ファミリーマート
7.株式会社ローソン
8.株式会社モスフードサービス
9.株式会社吉野家
10.株式会社麦の穂
11.株式会社丸亀製麺
12.株式会社公文教育研究会
13.海外進出状況一覧

第11章|国・地域別基本情報、進出状況

1.中国
2.タイ
3.シンガポール
4.米国
5.香港
6.ベトナム
7.インドネシア
8.台湾
9.マレーシア
10.韓国
11.フィリピン
12.オーストラリア

第12章|海外展開支援施策

1.融資・リース・保証
2.補助金・税制・出資
3.情報提供・相談
4.セミナー・研修・イベント
5.その他

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「はじめに」より抜粋

厚生労働省は、2019年6月7日、2018年の人口動態統計月報年計(概数)を発表した。 それによると、我が国の出生数は前年比2万7,668人減の91万8,397人で、1899年の調査開始以来過去最少を記録した。一人の女性が一生のうちで産む子供の人数を示す合計特殊出生率は、前年比0.01ポイント減の1.42となった。
言うまでもないが、合計特殊出生率が「2」を下回ると、理論的には遅かれ早かれ人口は減少することになる。我が国は、2006年を期に人口減少社会に突入し、以降人口は減り続けている。今から30年後の2050年には、我が国の人口は1億人を割り込むと予測されている。
仮に人口が減少しても、日本人一人一人が生み出す付加価値が増えれば豊かさは維持できるはずだが、実際には人口減少を補うだけの生産性の向上は見られないようである。つまり、我が国の国内だけで商売をしようとする事業者は、小さくなる土俵で客を奪い合うという運命から逃れられないのである。ライバルがいない未開の産業分野を見出すことができればいいのだが、経済の成熟化が進む我が国では簡単なことではないだろう。
他方、海外を見渡すと、先進国中では米国、英国、フランスの人口増加が予測されている。これらの国々は、合計特殊出生率が比較的高い水準にあるだけでなく、移民が増加していることがこの背景にある。

身近なアジア諸国に目をやると、アジア全体の成長率は低下したものの、これらの国々は概して高い経済成長を成し遂げた。所得水準が高まった国々の人口増加率は我が国同様に低下傾向にあり、我が国の後を追うように少子高齢化が進んでいる国々もある。ところが、経済成長の結果、アジア諸国の中間層人口は飛躍的に増えている。中間層とは一般に世帯の年間可処分所得が5千ドル以上、3万5千ドル未満と定義(出典:経済産業省「通商白書」)される。英国の調査会社ユーロモニターによると、アジアの中間層は2017年に6億7391万世帯となり、07年に比べ7割増えたとのことである。世帯数全体に占める中間層の割合は60%にのぼり、富裕層の9%、低所得層の30%に比べ厚みを増している。中間層の増加は、消費拡大をけん引し、家電品や自動車、日用品、外食、レジャーなどに対する消費を拡大させる。つまり、海外に目を転じれば、日本の事業者に大きなビジネスチャンスが転がっているのである。幸い、先人たちの努力により、日本の商品やサービスに対する世界各国からの評価は極めて高い。海外市場にチャレンジする価値は十分にあるだろう。

こうした環境変化を受け、JETRO(日本貿易振興機構)はサービス産業(外食、小売、教育、理美容、コンテンツ、介護・福祉など)の海外展開を積極的に支援している。とはいえ、経営資源の乏しい中小・中堅企業が海外展開を行うことは大きなリスクを伴う。

本書は、上記サービス産業が海外展開を成功させるためのメソッドを詳しく説明している。そして、大きなリスクを伴わないフランチャイズ方式による海外展開の手法を中心に編纂されている。フランチャイズ方式なら、中小・小規模企業でも海外展開は十分に可能だろう。特に、複数店舗を有している中小のフランチャイズチェーンやレギュラーチェーンなら、本書を活用してすぐに海外展開の準備に着手できるだろう。
また、本書には、フランチャイズ方式による海外展開に欠かせない、
① シングルユニットフランチャイズ契約書
② マルチユニットフランチャイズ契約書
③ マスターフランチャイズ契約書
の各サンプルを掲載している。
本書を参考にして、是非海外展開を成功させてほしい。

出典:フランチャイズ研究会(著)『フランチャイズ方式による海外展開ガイド(2020年)』

書籍内容を少しご紹介

フランチャイズ方式による海外展開ガイド フランチャイズ方式による海外展開ガイド フランチャイズ方式による海外展開ガイド フランチャイズ方式による海外展開ガイド フランチャイズ方式による海外展開ガイド フランチャイズ方式による海外展開ガイド フランチャイズ方式による海外展開ガイド フランチャイズ方式による海外展開ガイド フランチャイズ方式による海外展開ガイド フランチャイズ方式による海外展開ガイド フランチャイズ方式による海外展開ガイド フランチャイズ方式による海外展開ガイド フランチャイズ方式による海外展開ガイド フランチャイズ方式による海外展開ガイド

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フランチャイズ契約では本部は立地診断や売上予測をしなければならないのか? https://kernel-c.com/fc-salesforecast/ https://kernel-c.com/fc-salesforecast/#respond Tue, 21 Jul 2020 14:02:41 +0000 https://kernel-c.com/?p=2648 フランチャイズ加盟者にとって出店場所の選定は、将来の業績に大きな影響をおよぼす非常に重要なことです。そのため、加盟者(希望者)は、(うまくいく)物件の紹介や、加盟者自身が選んだ物件の立地診断・売上予測など、フランチャイズ本部によるサポートを大いに期待します。
では、フランチャイズ契約において、フランチャイズ本部による立地診断や売上予測は義務なのでしょうか?

立地診断、売上予測は義務なのか? フランチャイズ契約書への掲載例

結論からお伝えすると、フランチャイズ本部だからといって、立地診断や売上予測は必ず行わなければならないものではありません。

AI(人工知能)を活用した売上予測サービスなども登場してはいますが、その精度を上げるためには、相当数(店舗数、運営年数)のデータが必要になります。しかし、これからフランチャイズ本部を始めようという企業では、分析可能な既存店が少ないケースがほとんどでしょう。
また、その店舗でうまくいくのか?売上はどれくらいになりそうか?という予測は、あくまでも将来の予測であり、経済動向・市場環境・加盟者の経営努力などによって大きく左右されるものです。
さらに、出店予定地が加盟希望者の近隣であれば、フランチャイズ本部よりも加盟店のほうが地元の情報に精通しており、より詳しい状況を把握しているケースもあります。
中小小売商業振興法やフランチャイズガイドラインにおいても、加盟希望者に対する情報開示事項には、立地診断の結果や売上予測値は含んでいません。

では、立地診断や売上予測に関して、フランチャイズ契約書には、どのように記載すべきなのでしょうか?

フランチャイズ契約書における、売上予測や立地選定に関する条文のサンプルが、「改訂版 フランチャイズ契約の実務と書式」に文例として掲載されていますので、その一部について引用させていただきました。

まずは、本部による売上予測の義務を否定する条文です。

第〇条(売上予測義務の否定)
1 フランチャイザーは、フランチャイジーに対して本件店舗及び本フランチャイズ・チェーン事業についての売上、経費、収益、損益等に関する予測値ないし予測値を提供する義務を追うものではなく、本件店舗の事業計画を作成する義務を負わない。フランチャイジーは、自己の判断と責任で本件店舗及び自ら営む事業の事業計画を作成しなければならない。

出典:神田孝(著)「改訂版 フランチャイズ契約の実務と書式(三協法規出版:2018年)」P355

第1項に、フランチャイズ本部(フランチャイザー)は予測を行わないこと、加盟者(フランチャイジー)は、自らの責任で、その店舗に事業計画を作成しなければならないことを記載しています。

次に、店舗の立地選定に関する条文です。

第〇条(店舗の立地選定)
1 フランチャイジーは、本件店舗の条件及び所在地の周辺環境等を調査し、自らの判断と責任で、自身が出店する商圏及び本件店舗所在地を選定し決定するものとする。

出典:神田孝(著)「改訂版 フランチャイズ契約の実務と書式(三協法規出版:2018年)」P355

加盟者(フランチャイジー)は、自らの責任と判断で店舗を選定・決定したものであることを記載しています。また、その他の条項では、開業後の業績は、経済動向・市場環境・加盟者の経営努力などによって大きく左右されるものであり、フランチャイズ本部は、その店舗の売り上げは保証しない、ということが記載されていました。

このように、フランチャイズ本部としては、その責任を回避するために、売上予測や売上保証はしないことをフランチャイズ契約書に記載します。
しかし、一般的には加盟希望者に対してモデル損益や収支シミュレーションなどを提示します。それは当たり前のことで、どれくらい儲かる事業なのかもわからずにフランチャイズ加盟する希望者はいません。また、前述したように、加盟者は開業にあたりフランチャイズ本部による立地診断や売上予測、物件紹介などのサポートを期待します。
フランチャイズ契約書に、本部の責任を回避するような条文を書いたところで、加盟者とのトラブルを完全に防げるわけではありませんし、実際の運営上、モデル損益や立地診断結果の内容やその提示方法に問題があれば、独占禁止法の違反行為(ぎまん的顧客誘引)にあたる可能性も出てきます。

フランチャイズガイドラインでは、

予想売上げ又は予想収益の額を提示する場合、その額の算定根拠又は算定方法が合理性を欠くものでないか。また、実際には達成できない額又は達成困難である額を予想額として示していないか。

としています。そのため、モデル損益や立地診断結果の基礎データとして根拠のある資料が必要になります。

フランチャイズ本部による立地診断や予測で適法とされる条件とは

モデル損益や立地診断結果には、その算出過程や根拠となる数値に客観性合理性正確性を持たせることが必要です。また、加盟希望者には具体的な調査方法や調査日時、時間帯などの調査状況についても説明します。
客観性、合理性、正確性を欠くような不適切な例としては、次のようなものがあります。

客観性を欠く事例

商圏人口を算出する際には、通常は自治体等の人口統計の数値を用いることになります。例えば、出店予定地の近くでマンション建設計画などがあった場合、この人口統計数値にマンション建設によって予測される居住者数を上乗せした人口を商圏人口として算定してしまうと、客観性を欠く情報となります。まだ建設計画の段階にあるマンションの入居者数は確定したものではなく、結果的には意図的に商圏人口を増加させたことになり、さも売上規模があるかのように加盟希望者を錯覚させかねません。
このような場合には、人口統計の数値を示したうえで、マンションの建設計画があること、マンションの総戸数などについて、不動産屋等が公表している内容を、客観的な情報として、そのまま伝えるという対応が必要です。

合理性を欠く事例

業態による違いはありますが、店前の通行量は、店舗の業績に影響を与える重要な情報となります。例えば、1日(24時間)の通行量を算定する場合に、通行量調査を1時間だけ行い単純に×24したものを1日の通行量と推定することは、非常に合理性を欠いたものとなります。時間帯によって通行量が違うことは容易に想像できますし、平日と休日、天候による違いなども想定できます。
このような場合には、曜日別、天候別、時間帯別など条件を変えて通行量を測定した結果を示すのがベストです。ただ、実際には全条件を網羅的に行うことは難しいでしょう。可能な範囲で複数条件での調査をしたうえで、実際に通行量を測定した日時や時間帯などの調査情報を一緒に提示するというのが現実的でしょう。

正確性を欠く事例

店舗の視認性や駐車場への入りやすさなどは、店前を通る顧客が店舗に入るかどうかを決める重要な要素となります。今は、Google マップなどを用いることで、店舗の周辺状況を確認することができます。しかし、マップに掲載されている画像は、リアルタイムにアップされているものではなく正確性を欠いたものとなります。夏になると街路樹に葉が生い茂り、遠くから看板が見づらくなったり、画像で見るより駐車場の入口が狭くて入店しづらい場合などがあります。
やはり、「現場」「現物」「現実」の三現主義が大事であり、机上ではなく、実際に現場で現物を観察して、現実を認識した情報をもとに判断する必要があります。

フランチャイズ本部による店舗物件の開発、加盟者への紹介

プロトタイプ店舗ができ上がり、フランチャイズ本部を立ち上げ、出店エリアが決まると、物件開発が重要になってきます。いくらフランチャイズ加盟者を募集し、順調に希望者が増えてきたとしても、実際に出店できる物件がなければ開業には至りません。加盟希望者が店舗物件を見つけてくることができればよいのですが、そう簡単に見つけることはできません。立地診断の結果、採算が合わなければ、いつまでも開業できない(フランチャイズ契約を締結できない)ことになります。そこで、フランチャイズ本部自らが物件開発を進めることも必要になります。

フランチャイズ本部が加盟希望者に物件を紹介するときの注意点としては、「フランチャイズ本部は、あくまでも物件紹介をするだけであり、物件の選定と最終的な意思決定は加盟希望者にある」というスタンスをつらぬくことです(フランチャイズ契約書もそのような記載とする事が前提)。

それでも、加盟希望者はフランチャイズ本部による見立てを聞いてきます。そのとき、フランチャイズ契約を進めたいからといって、「これなら絶対成功できますよ」「月に300万円の売上は固いですね」などいった、過剰なセールストークをしてはいけません。フランチャイズ本部の発言や説明によって誤解させるようなことがあれば、うまくいかなかった場合のトラブルは避けられないでしょう。また、フランチャイズ本部が加盟希望者に対して、特定の物件を強要すると本部の責任が問われることもありますので注意が必要です。

では、どの程度までのトークであれば大丈夫なのか?ということになりますが、「いい物件ですね」「直営店であれば出店すると思います」といった、多少のセールストークは問題ありません。これくらいであれば売上予測をしたことにはならないでしょう。ここでも、客観性、合理性、正確性を欠いたことを伝えていないか?ということが一つの基準になります。

最終的な意思決定は加盟希望者が行うものではありますが、フランチャイズ本部としては、加盟希望者が正しい判断ができるよう客観性、合理性、正確性のある情報を提供することが大事です。

フランチャイズ本部による立地診断方法の整備

アーリーステージの企業で、出店数が少ない場合には、これまでのデータの蓄積が少ないため十分な立地診断や、売上予測ができないことが一般的です。そのため、新店の立地評価などはフランチャイズ本部の経験則で行うケースがほとんどとなります。
加盟希望者に対して、立地診断結果などを提示する場合、フランチャイズ本部としては、

  • データの蓄積が少ないこと
  • 類似する条件の店舗が無いこと
  • フランチャイズ本部所有のデータでは正確な売上予測が困難であること

などの実情を加盟希望者に伝えてください。
また、十分なデータがない場合には、出店候補地と類似の条件の店舗を例示することは困難なため、なるべく近い条件の直営店の実績や、全店舗の平均値などの数値を提示します。ここでも注意点があります。このような情報は、フランチャイズ本部にとっての重要な秘密情報に当たりますし、数字は独り歩きしやすいので、決して紙媒体や電子データなどで渡すことはせず、その場で回収するなり、PCなどの画面で見せる程度とするようにしましょう。

ただ、フランチャイズ本部としては、いつまでもそのような方法に頼っているわけには行きません。直営店、フランチャイズ加盟店の増加に伴って、データに裏付けされた立地基準を整備していく必要があります。
立地基準の設定方法や売上予測については、また別のコラムで触れたいと思いますが、立地診断の3つの視点「商圏(面)」「動線(線)」「地点(点)」についてだけ簡単に紹介しておきます。

フランチャイズ本部の立地診断

商圏(面) 動線(線) 地点(点)
商圏の範囲(半径◯km、徒歩・自動車で◯分以内)、商圏人口(店舗に集客できる商圏範囲の人口)、来店する顧客が居住・勤務している地域の特性 店舗までの動線や方向(出店候補地への近づきやすさ、駅や施設などから店舗までの経路)、接近性(駅や施設などからの近さ、利便性)、競合店との位置関係 候補地や近隣の特性、店頭通行量(店の前をどのような人がどれ位通るのか)、視認性(店舗がはっきり認識できるか)、店舗の構造(出入口や柱、店舗設備などの位置や造り)

参考書籍:フランチャイズ研究会 著「フランチャイズ本部構築ガイドブック」(同友館)

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