ビジネスモデル

ビジネスモデルキャンバスの左側=「コスト」を書く

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
ビジネスモデルキャンバスの左側=コスト

ビジネスモデルキャンバス全体の説明は→コチラ
ここでは、ビジネスモデルキャンバスの左側=「コスト」について、その考え方、整理方法、書き方を解説します。ビジネスモデルを実行するために必要な活動と、それにかかるコストになります。

ビジネスモデルキャンバス(左側)|⑥リソース

ビジネスモデルキャンバスのリソース

ビジネスモデルを実行するために必要・重要な経営資源を記述します。

ビジネスモデルによって必要・重要なリソースは異なる

経営資源には、ヒト、モノ、カネといった目に見える物理的なものもあれば、ノウハウ、知的財産、ブランド力といった目に見えないものまであります。
どのようなリソースが必要なのか、重要なのかは、ビジネスモデルによって異なります。例えば、同じ製造業でも安く良質な製品をウリとする場合は、効率的な量産体制・製造ラインが重要となりますが、デザイン性などで差別化を図るビジネスでは優れたデザイナーなどの人的リソースが重要となります。

リソースのシナジーという考え方

「シナジー」とは、相乗効果や共同効果という意味であり、複数のものが作用しあって効果を高めることです。
既存事業のある企業が新規事業を展開しようとする場合、通常は既存事業で作り上げたリソースとのシナジーを考えます。例えば、「保有技術を活かした開発」「同一の製造ラインでの製造」「人脈の活用」「販売ノウハウの共有化」などがあります。
また、新しくビジネスを始めるベンチャー企業であっても、シナジーという考え方は適用できます。経営陣が持っている、これまでの経験値や、それによって蓄えられたノウハウ、人脈などを使いこなして(シナジーを効かせて)ビジネスモデルを構築・実行することができます。

ビジネスモデルキャンバス(左側)|⑦主要活動

ビジネスモデルキャンバスの主要活動

商品・サービス(顧客価値)を作り出し顧客へ届けるための活動、顧客を開拓し維持するための活動、パートナーの開拓など、ビジネスモデルを実行するために、企業・組織が取り組むべき重要な活動を記述します。

普通は外からは見えない・見えてはいけない

そのビジネスモデルを成功させるために必ず行うべき活動であり、競合他社との差別化においても、最も重要な活動は何か?その観点を持って検討しないといけません。これは、ビジネスモデルキャンバスの左側全般に言えることですが、この主要活動のブロックは、通常、外部(顧客価や競合他社など)からは見えません(見えてはいけません)。
リソースのブロックと同様に、ビジネスモデルによって、どの活動が必要・重要なのかは異なります。

バリューチェーンで整理できる

企業活動には様々なものがあり、単なる思いつきで整理してはいけません。このとき役に立つのが、バリューチェーンというフレームワークです。
バリューチェーンは、価値の付加に関わる企業間および企業内の活動のつながりであり、主活動と支援活動の2つに分類されます。主活動とは、製品の物理的な製造やマーケティング、買い手への供給、サポートやアフターサービスに関わる活動のことです。支援活動とは、主活動を行うことを可能にする投入資源やインフラストラクチャー(事業構造)を提供する活動のことです。参考情報→こちら

ビジネスモデルキャンバス(左側)|⑧パートナー

ビジネスモデルキャンバスのパートナー

自社内の⑥リソースでは足りない、⑦主要活動ではできない場合、戦略的に外部から調達するリソースや、外部に依頼する活動を整理します。

戦略的にアライアンスを組む

自分たちのビジネスモデルを最適化するため、あるいはリスクを減らすために外部のパートナーとのアライアンスを組みます。
例えば、スマホメーカーでは、その技術の一部は自社内での開発とはせず、特許使用に関するライセンス契約を結び、ライセンス料を支払っています。また、「ビジネスモデルキャンバスの右側:チャネル」とも関係しますが、製品を販売する際に「販売代理店契約」を結ぶという方法を取ることも多々あります。
ここで気をつけなくてはいけないのは、このビジネスモデルのコア(核)となる部分はどこなのかを見極め、自社内に残す部分とパートナーへ依頼する部分を戦略的に選択することです。

大企業とスタートアップ企業のコラボ

日本では、まだまだこれからというところですが、世界的にはオープンイノベーションの動きが盛んになっています。
特に、大企業がスタートアップのベンチャー企業と組んで、イノベーションを起こす方法が注目を浴びてきています。これまでは、自社内だけですべてを行う「クローズドイノベーション」が中心でした。しかし、雇用の問題や、社会・経済情勢の移り変わりの速さなどを考慮した時、大企業もスタートアップのベンチャー企業と提携し、人材の交流や、活動のスピードアップを図ることが重要なタイミングとなっています。

ビジネスモデルキャンバス(左側)|⑨コスト構造

ビジネスモデルキャンバスのコスト構造

ビジネスモデルを実行するうえで発生する、必要・重要なコストを整理します。

リソース、主要活動、パートナーを整理してから

これまでに解説してきた⑥リソース、⑦主要活動、⑧パートナーを設計したうえで、これらを動かすため、維持するために必要なコストを算出します。コストは、変動費と固定費に分けられます。変動費とは、ビジネスの実行度合いに比例して増えていくもので、製品の仕入れ費用や原材料費などが、それにあたります。一方、固定費とは、事務所の賃貸料や通信費など、活動の度合いとは関係なく一定の費用が発生するものです。

やはり左右のバランスを見ること

ここで算出したコストが、ビジネスモデルキャンバスの右側=収益を上回っていては利益は得られません。そのビジネスモデルが「左側<右側」となるにはどうすればよいのか?個々のブロックを見るだけでなく、常にビジネスモデル全体を眺めながら設計を進めることが重要です。

 


以上が、ビジネスモデルキャンバスの左側=「コスト」についての考え方、整理方法、書き方でした。
ビジネスモデルキャンバスの左側を設計する場合でも、右側を意識することは忘れてはいけません。繰り返しになりますが、常にビジネスモデル全体を眺めながら設計を進めることが重要です。

関係コラム:
ビジネスモデルを設計するとき必須のツール「ビジネスモデルキャンバス」
ビジネスモデルキャンバスの右側=「収益」を書く

参考:http://www.businessmodelgeneration.com

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket